原酒が1928年というほかで類を見ない古さ。1978年に500本のみ販売され、現存しているボトルでは最も貴重なボトルと言ってよいものです。
逸話も数多く、たとえば、クリスティーズ(世界最大級のオークション)のウイスキーの落札価格が市場2位(同ラベル60年ものが1位)という話があったり、過去に北新地の当バーへマッカラン蒸留所の所長が来店したときに「知らない銘柄だから味見させてほしい」と言われたりといった話も。
私は、先代マスターが亡くなる前に、これだけは一度は味わってもらおうとしましたが「とっておけ」と言われました。これをお客様にお話しすると「ボトルを入れてあげる」と言われ、そこで味見をさせていただきました。
このボトルは、38度というアルコール度数でも珍しいウイスキーです。1990年代になり40度以下はウイスキーと認定されなくなりました。このウイスキーだけが樽出しで40度以下(1978年瓶詰め)でウイスキーと認定されています。