今月のブルゴーニュ・ルージュ 〜ペロ・ミノ〜

美しく進化し続けるペロ・ミノ

モレ・サン・ドニに本拠を構え、家族4代にわたって続くペロ・ミノ。
1993年、アンリ・ペロ・ミノ氏から今のクリストフ氏にドメーヌを引き継いで以降、ワイン造り・ブドウ造りを大幅に変更し、今やブルゴーニュでスーパースターの地位にたどり着きました!

2002年以前は果実の凝縮感を志向した時期もありましたが、近年はテロワールの個性を重んじ、ブルゴーニュのピノノワールらしいピュアで繊細、複雑で調和の取れたワインを造るよう努めています。

ワイン・スペクテーターなどで 特集記事が組まれるなど、
評価がうなぎのぼりに上がり、 『デュガ』『ルーミエ』『コント・ラフォン』
と並ぶほど有名になるであろう、とワイン評論家パーカー氏も大絶賛!
既に日本でも手に入りにくくなっています・・(/ロ゜)

香り、味わい、どれも本当に素晴らしいです!!!!
騙されたと思って、お試しください。後悔させません!!\(^o^)/

華やかで気品があって、チャーミングで柔らかくて、美しい果実味とミネラル・・・ウットリします。   あまり数量がありませんが、ぜひ!

徹底した選果と超古樹から造られるエレガントピノ!

モレ・サン・ドニ、ジュヴレ・シャンベルタン、シャンボール・ミュジニー、ヴォーヌ・ロマネ、ニュイ・サン・ジョルジュの多様性に富む偉大な畑を所有。土壌は主に粘土石灰質で斜面の中腹という恵まれた場所に広がります。平均樹齢は軒並み35年以上と高い!

ドメーヌのワインのほかにブドウを買って仕込んだワインもあります。

【生物の多様性を意識した農法】
数年前から有機栽培の肥料や防腐剤を極力使用し農薬の使用量を最小限に抑え、土壌の微生物の活動を促し構造をより強めいています。

【制限された収量】
仕立ては主にギュイヨサンプル。剪定時に枝をより短く切ることにより、房の数を制限しブドウの熟度を高くしています。年により摘葉やグリーン・ハーヴェストでさらに収量を抑えることもあります。全体で平均25~30hl/haの収量を目指しているそうで、この量はDRC並みの少なさです。

【徹底した選果】
収穫はすべて手摘みで行い畑で1度目の選果を実施。 小さな籠で運ばれたブドウは選果台におかれ2度目の選果を行います。そしてすべての房を2つに切り、中心の隠れ腐敗や未熟な顆粒の有無を厳格に確認した上で完璧なブドウのみを残すという徹底ぶり。

また、 使用するブドウは顆粒の大きさまで管理しており、テロワールを最も表現するといわれる樹齢の高い樹から成る極小ブドウ(=ミルランダージュなど)のみを残します

【買いブドウの場合でも最良の品質を追求】
偉大なグランクリュ(シャンベルタン、シャンベルタンクロドベーズ、クロ・ヴージョ、グリオット・ シャンベルタン)などのブドウを購入しています。クリストフ氏自ら畑をまわりブドウの成熟具合を確認し、収穫日を決めると共に自身のスタッフで収穫を行っているので、品質としてはドメーヌの畑とほぼ変わりません

【醸造は丁寧に厳正に】
基本的に100パーセント除梗し、以前より温度を上げた低温でのマセラシオン、期間も5日から7日と半分ほどに短縮したことで色も濃すぎずピュアな果実味を得ています。

用いる新樽もこれまでに較べるとかなり低く、例えば09年は
ヴィラージュで2割、プルミエとグラン・クリュが3割という比率。

テロワール本来の特徴をより引き出すため下記に注意します。
①発酵は天然酵母のみの使用

②ピジャージュよりもルモンタージュで抽出
③種から硬いタンニンが出ないよう極めてソフトに圧搾

④醸造終了後は澱引きのため2-3日間ワインを落ち着かせ樽に移す。

【熟成】
トロンセとベルトランジュ産のミディアムトーストのオーク樽を用い、ACブルゴーニュからグランクリュの総平均で20-30%の新樽、残りは1-2年の古樽を使用。

ワイン中の自然発生のガスや澱を残すことによりワインの新鮮なアロマを保つため、澱引きは行わず、瓶詰めの1ヶ月前に一度のみ行います。コラージュやフィルター処理は行わなわずに瓶詰め。
クリストフ氏のワインは長期熟成向きであること、消費者をコルク臭の被害から守るため、コルク (35/1,000個)の分析をラボに依頼し品質チェックを徹底しています。

抽出はソフトに、樽香は抑え気味に
進化するアンリ・ジャイエの系譜

ドメーヌ・ペロ・ミノは、1973年にドメーヌ・アルマン・メルムがふたつに分かれて誕生した。もう一方は道路を隔てて対面に位置するドメーヌ・トープノ・メルムである。
1990年頃までワインの大半は桶売りされ、ドメーヌの評価もさほど高くはなかったが、現当主のクリストフ・ペロ・ミノが修業から戻り、ワインを手がけるようになってこのドメーヌは一気にブレークした。
あのブルゴーニュワインの神様、アンリ・ジャイエの薫陶を受けたクリストフのワインは、香り高く果実味豊かで、若いうちから楽しめるスタイル。
ほどなくして、ワインは全量ドメーヌ元詰めとなったのも当然だろう。

その後も破竹の勢いは止まらず、2000年には引退を宣言したヴォーヌ・ロマネのドメーヌ・ペルナン・ロサンのブドウ畑を入手。
もともとのジュヴレ・シャンベルタンやモレ・サン・ドニ、シャンボール・ミュジニーに、ヴォーヌ・ロマネやニュイ・サン・ジョルジュのクリマが加わり、ラインナップが驚くほど充実した。

ブドウ栽培は化学合成肥料や除草剤を使わないリュット・レゾネ。
ドメーヌの所有するブドウ畑は押し並べて樹齢が高く、クリマによっては100年を超えるものもある。
自然に収量は抑制されるが、収量増が見込まれる年には摘房によってひと株あたりの房の数を6〜7に調整している。
完熟の状態で収穫されたブドウは選果台の上で厳しく選り分けられ、除梗はヴィンテージにより50〜100%。
14度で10日間の低温マセレーション後、自然発酵が始まり、醸しは優しくルモンタージュを主とし、ピジャージュの頻度は少なめ。
樽熟成はヴィンテージにより12〜14ヶ月と比較的短く、トロンセ、またはベルトランジュのオークからなり、焼き加減はミディアムである。 新樽率は村名で20%、1級、特級で30%。

90年代のペロ・ミノのワインは現在よりも濃厚かつ樽香も強かったが、ルモンタージュ主体のやさしい抽出や新樽率の低下と熟成期間の短縮によって、よりナチュラルなスタイルへと進化した。
なお、ニュイ・サン・ジョルジュ1級ラ・リシュモーヌとシャンボール・ミュジニー1級ラ・コンブ・ドルヴォーの2つのアペラシオンには通常のキュヴェのほか、それぞれ1902年植樹と樹齢70年以上のブドウのみを用いた「キュヴェ・ウルトラ」がある。

また、以前はドメーヌものも父アンリとクリストフのふたつに分かれていたが、現在はドメーヌ・ペロ・ミノに統一。「ドメーヌ」と書かれていないラベルは、1999年から始まったネゴスものである。