フランソワ・ミクルスキー

ムルソーのフランソワ・ミクルスキーが入荷致しました。

 

当主であるフランソワ・ミクルスキ氏はボーヌで醸造学を学んだ後、カリフォルニアのカレラ エステートで研修を受けます。1984年に叔父のピエール・ボワイヨ氏に従事し、さらに経験を積んだ後、ボワイヨ氏が引退した1991年にメタイヤージュにより畑を引き継ぎ、自らのドメーヌを設立しました。
ムルソーを中心に約8ha、16区画を所有しています。環境に優しい栽培方法を心がけ、自家製のコンポストを使い続けています。収量は、白は45hl/ha~50hl/ha、赤は35hl/haに抑えています。
ブドウの良さを素直に表現するために、醸造工程ではできるだけ自分たちの介入を減らすような造り方を心がけています。白は天然酵母を用い、冬は6~8℃に保たれるという岩盤を掘った地下のカーヴで3~4ヶ月かけて発酵。その後、熟成はオーク樽で12ヶ月以上、樽のニュアンスが出過ぎないように新樽比率は20%以下に抑えています。
赤のガメイはステンレスタンクにてマセラシオンカルボニックを行います。ピノ ノワールは15~17日間ステンレスタンクで発酵させた後、オーク樽にて14ヶ月以上熟成させます。プルミエ クリュやポマールには約35%新樽を使います。
フランソワ・ミクルスキ氏は、84年から叔父のピエール・ボワイヨ氏(ムルソーのトップ生産者)のもとで修行し、カリフォルニアのカレラワイナリーでも経験を積みました。
そして、叔父ピエール・ボワイヨ氏の引退により畑を借り受けることにより、1991年に自身のドメーヌを設立しました。
そのため、ドメーヌの設立は新しいですが、樹齢の古い葡萄からワインを造っています

 

ムルソー・ジュヌブリエールは2/3が樹齢35年。

 

シャルムは、2/3が樹齢70年、残りが87年だそうです。

ACブルゴーニュ・ルージュとアリゴテにいたっては、1929年に植え付けた葡萄からというから驚きです。

葡萄の栽培はビオディナミに近い手法を用いながら、ビオに縛られない慎重な栽培が行われています。
フランス国内外での評価も高く、3ツ星レストランではミクルスキ氏のワインは、必須アイテムとなっています。
また、フランソワ・ミクルスキ氏は、今では、ムルソー栽培家組合会長にまでなってるそうですから、ワイン造りの才能も、人望も兼ね備えているのでしょうね。
氏のワインは、ムルソーらしいボリューム感のある果実味があり旨味を感じさせる複雑な味わいです。それでいて、重さを感じさせない、軽やかでシャープな酸とミネラルがあり、バランスのとれた味わいが魅力的です。

 

 

 

フランソワ・ミクルスキは1991年にドメーヌを設立し、新進気鋭の生産者として彗星のごとくワイン市場に登場しました。まだ若い造り手ですが、もうすでにフランス国内外で高い評価を得ています。
それもそのはず、フランソワ・ミクルスキはピエール・ボワイヨ(ムルソーのトップ生産者)の甥で、小区画のブドウ畑をボワイヨ氏から相続してワイン造りをスタートさせたのです。
ドメーヌ設立までに、ボワイヨの元で、そしてカリフォルニアのカレラワイナリーでも修行を経験。1992年が初ヴィンテージながらも、今では4ツ星生産者となりました。
ピエール・ボワイヨから相続したのは古樹が植わったブドウ畑で、ムルソーはもちろんですが、アリゴテ、ブルゴーニュ・シャルドネなどに関しても樹齢の古いブドウが使用されています。
日本では『ワイナート』で紹介され広く知られるようになりましたが、フランスでは今をときめくスター・ドメーヌで、3ツ星レストランでは必須アイテムとなっています。
ボリューム感のある果実味、シャープな酸、そしてミネラルと旨味。全ての要素がぎっしりと詰まった味わいは、飲む人を魅了。入手困難になりつつある造り手です。

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ワインが人を表すというのはよく言われることだ。イージーライダー気取りの造り手が抽出のよく効いた骨太なワインをつくる一方、慈愛に満ちた優しい笑みを湛える老人からは、やはり優しく、穏やかなワインが生まれたりする。
フランソワ・ミクルスキの第一印象は“クールな人”だった。静かな口調で語り、自己主張もしない。ありがちな「どうだ、旨いか?」というようなオーラを決して出さない人である。カナダ人画家、リオペルの作品をあしらったラベルは当時すでに日本でも知られていたが、初めて彼に会った時、「ああ、こんなセンスのあることをしそうな人だ」と感じたものだった。版権問題でリオネル作を使用できなくなった後も、フランソワは保守的なブルゴーニュにあっては斬新な“チョーク風”デザインを導入している。

さて、フランソワのワインは“クール”なのか?
彼のワインはエレガントで、引き締まっている。「昔ながらのムルソーらしさ」を意識して樽のアクセントをつけたり、バトナージュを多用したりというような飾り付けも皆無だ。近隣の村のワインを手がけないムルソーのプロは、ストイックなまでにクリュごとのテロワールを的確に表現しようとする。
来日時にカラオケに行った。U2やR.E.M.など、どれもメッセージ性が強く、飾り気のないロックをシャウトしながら歌っていた。その選曲、歌い方を見ていて、彼のワインが力強く男性的で長熟タイプであることにひとり納得したものだ。
クールとはいっても冷静なクールではなく、かっこいいクール。そんなフランソワの姿を思い浮かべながら彼のワインを飲むとまた楽しい。