カルバドス界の名士として名高いクールドリヨン社のオーナー、クリスチャン・ドルーアン氏。同氏のプライベートストックを瓶詰めしたカルバドスとして、その稀少性と質の高さが広く認められている「ローリストン」。各国のコンテストにおいて、数え切れないほど様々な賞を獲得するなど、圧倒的な高評価を得ているパイオニア的存在のカルバドス生産者です。
特に梨の含有率が多い「ACドンフロンテ産」&「ビンテージ品」が同社の代名詞となっており、非常に柔らかく、そして繊細で優しい甘さが顕著な、優雅で深みのある味わいは、多くのファンから絶大な支持を得ています。そんなローリストンより、今年節目の記念となるビンテージの貴重なカルバドスが各年代揃えられ、この度ご予約にてご案内いたします。
20歳、30歳、40歳、50歳、還暦の60歳の御誕生日、または会社やお店の開業の記念に。特定のビンテージに関わらず、これだけ各年代の貴重なボトルが出揃う機会もございません。現地確保数「各36本」となっておりますので、お見逃しのないようお願いいたします。
AC CALVADOS DOMFRONTAIS 50YO 1972 40%
フルーティーさと甘いペーストリーの香りがバランスよく感じられる。非常に滑らかで、かすかにビターさを併せもった繊細な木材をいつまでも感じる。
AC CALVADOS 60YO 1962 40%
ほのかに焼きリンゴ、ハチミツ、ライスパウダーの香り。しなやかで繊細な味わいに、スパイスを思わせるフィニッシュ。
カルヴァドスとは
カルヴァドスは、フランス北西部ノルマンディー地方でつくられるリンゴを原料としたアップルブランデーコニャックとアルマニャックに並ぶフランスの3大ブランデーですが、大きな違いは原料にあります。コニャックとアルマニャックは原料がブドウですが、カルヴァドスはリンゴが原料となります。また、後述する生産域によって一定量の洋ナシのブレンドも認められています。なので、同じフランスのブランデーと言えど、コニャックやアルマニャックと比べて味の特徴はかなり違います。リンゴの風味が特徴的です。
カルヴァドスが出来るまで
リンゴを収穫した後、醸造します。醸造したリンゴ発泡酒はシードル(cidre)と呼ばれます。
そのシードルを蒸留させると「オー・ド・ヴィー・ド・シードル」という無色透明のリンゴ蒸留酒となります。
最後にその蒸留酒を樽で最低2年以上熟成(生産域によっては3年)させるとカルヴァドスとなります。
1.【収穫】リンゴ
↓
2.【醸造】シードル
↓
3.【蒸留】オードヴィードシードル
↓
4.【樽熟成】カルヴァドス
というステップです。
ノルマンディー地方には約800種類ものリンゴがありますが、その中でもカルヴァドス用として認められているリンゴは48種類(+数種類の梨)です。それぞれ果汁中のタンニンと酸により主に「甘味」「甘苦味」「苦み」「酸味」の4タイプに分けられます。特に「甘苦味」と「苦味」の品種は、下記に書いているカルヴァドス3つそれぞれの生産域の果樹園の70%を占めています(酸味品種は15%以下)。
カルヴァドスは3つの生産域に分かれる
カルヴァドスもコニャック、アルマニャック同様にAOC(原産地呼称規制)の対象であり、ある一定の条件を満たさなければ「カルヴァドス」と名乗ることができません。そのうちの一つが生産地域です。フランスのノルマンディー地方で作られるリンゴブランデーがカルヴァドスと名乗ることができます。原料となるリンゴの収穫から蒸留、熟成、ブレンドまで、ノルマンディー地方の決まった3つの地域で行わなければなりません。それぞれ次の3の生産域によって、特徴と呼び方が違います。
- カルヴァドス ペイ・ドージュ(Calvados Pays d’Auge)
- カルヴァドス ドンフロンテ(Calvados Domfrontais)
- カルヴァドス (Calvados)
カルヴァドス ペイ・ドージュ(Calvados Pays d’)
ペイドージュの地域は浅い斜面でアルカリ性の土壌が特徴的です。一般的にはこの地域のカルヴァドスが最も高値で取引されることが多いようです。
カルヴァドス ドンフロンテ(Calvados Domfrontais)
このエリアは原料となる果樹園全体の25%が洋ナシ果樹園であることも特徴的。
カルヴァドス (Calvados)
最も大きいこの地域。生産域はカルヴァドス県の他にマイエンヌ県(Mayenne)、サルト県(Sarthe)、オワーズ県(Oise)の一部を含みます。