Curly Flat
カーリー・フラット
オーストラリア、ヴィクトリア州 マセドン・レンジズ
設立:1991年
オーナー:フィリップ・モラハン ジェニファー・コルカ
醸造家:フィリップ・モラハン
自社畑:14ヘクタール
年間総生産量:5,000ダース
最も冷涼な地-マセドン・レンジズ
1980年代、フィリップ・モラハンはスイスで在学中に出会ったブルゴーニュのピノ・ノワールに魅了され、自らオーストラリアでそのような繊細なピノ・ノワールを造ろうと決心しました。
モラハンがオーストラリアの冷涼地を調査をし、辿り着いた地がヴィクトリア州マセドン・レンジズ。メルボルンから北に約120km にあるマセドン・レンジズは、栽培シーズン中の積算温度が 1200~1300 と、オーストラリアではもっとも冷涼な栽培地域に当たります。
ヴィクトリア州のほぼ中心に位置するマセドン・レンジズは、東西に連なるマセドン山脈が内陸部からの高気圧を遮り、メルボルンから流れ込む海洋性気候の影響により、地域一帯は一年を通して涼しく、なかでもカーリー・フラットの畑がある南部ランスフィールド周辺はとりわけ冷涼地区として知られ、スパークリング用のブドウやプレミアムのシャルドネとピノ・ノワールが主に植えられています。カーリー・フラットのシャルドネとピノ・ノワールは、クール・クライメットの特徴的な酸味を持ちあわせています。
繊細なパワーを求めて
カーリー・フラットではピノ・ノワールにおいて、リラ整技法(ブドウ樹が Y 字型になる仕立方)を主に用いています。リラ・トレリスは房の日射条件がよく、果実の熟度とアントシアニンの増加を促しやすいといった特徴があり、また通気性がよいため、ウドン粉など病気にかかりにくい利点があるといわれています。カーリー・フラットでは 2006 年から除草剤の使用を止め、バイオダイナミック農法を取り入れ、自然の力でブドウがより健全に熟すように取り組んでいます。
自然な醸造アプローチ
シャルドネとピノ・ノワールはともに自然発酵で発酵させ、重力構造式によるセラーではポンプは使用せず、自然の重力で果汁を移動しています。
シャルドネは大部分を樽発酵させ、MLF はわずかに抑え、特徴的な酸味と澱とミネラルのニュアンスを表現しています。ピノ・ノワールは果皮を抽出し過ぎないようスキンコンタクトさせ、非常に淡い色調で、控えめなボリューム感で、繊細な味わいが特徴です。